中国輸入の円安対策8選!よく効くコスト削減方法がわかる! Eコマースマーケティング仕入れ・買付法律・制度 2024.07.22 Facebook Twitter URLコピー 今年2月のロシアによるウクライナ侵攻以来、世界経済は大きな打撃を受けています。 株式相場の下落、エネルギー価格の上昇、不安定な為替相場などが我々の生活に及ぼしている影響は計り知れません。 中国輸入おいても、急激な円安相場、エネルギー価格高騰による輸送費の値上がり、といった厳しい環境下で苦しんでいる企業・業者様も多いでしょう。 何かと不安が尽きない状況ですが、様々な方法で現状を切り抜ける可能性がありますので、決して、今、中国輸入を諦める必要はありません。むしろ、ある意味チャンスでもあります。 今回は急激な円安相場における中国輸入の現状と、今後どのように対応すればいいのかについて解説します。 目次1 円安は対ドルではなく対人民元でとらえる2 中国輸入はむしろ今がチャンスだという3つの理由2.1 脱落者が増えてライバルが減る傾向にある2.2 円安の影響を受けているのは誰しも同じ条件2.3 中国にはまだ日本にない商品が豊富にある3 急激な円安への対策は価格改定とコスト削減3.1 販売価格を上げて利益率を改善する3.2 仕入価格を下げて利益率を改善する3.3 国際輸送費を下げて利益率を改善する4 まとめ 円安は対ドルではなく対人民元でとらえる 急激な円安に関する為替相場のニュースは、ドル円についての情報がほとんどです。 確かに下図のチャートのように、円はドルに対して今年3月あたりから下落を続け、10月20日には1ドル=150円を突破することもありました。 出典:三菱UFJ銀行・外国為替相場チャート表 これは32年ぶりの円安水準であり、輸入に頼っている分野では大きな影響が出ています。 しかし、中国輸入においては、対ドルではなく対人民元で見る必要があります。人民元に対しても円は下図チャートの通り年初以来安値方向へ動いていて、けっして安泰とは言えません。 ところが、年初以来のレートの動きでドル/円と人民元/円を比較すると、その影響度は下表の通りで、対ドルでは下落率が30.2%に対して、対人民元では約半分の14.7%となっています。 つまり中国輸入は、ドルベースの輸入よりも影響度は小さいと言えるのです。 これをさらにコストへのインパクトで見てみましょう。 中国輸入でコスト計算にかかわる項目は、商品仕入代金、輸送費、販売手数料、関税などですが、これらを加味しても一般的に粗利は50~60%程度あるとされています。 これは中国輸入が中国と日本の物価の差をもとにしたビジネスモデルだからこその強みであり、大きな粗利率を実現できる商品が主に取り扱われているからです。 この数値を逆にとらえれば、原価率は40~50%程度となります。 前述した人民元に対する下落率14.7%を原価率に掛け合わせると、原価に対する円安のインパクトは5.9~7.4%程度となのです。 このあたりの正確な数値は、ご自身のビジネスに当てはめて実際のところを確認するといいでしょう。 もちろん原価が上がる分の利益率が下がりますが、コスト削減などの努力でカバーできる可能性がおおいにあります。 中国輸入はむしろ今がチャンスだという3つの理由 中国輸入が以前より厳しい状況であることは間違いありませんが、前述のように中国と日本の物価差が存在する限り、今回の為替影響を考慮してもまだ大丈夫と言えるでしょう。 もちろん物事に絶対はありませんが、大丈夫と言える理由3つを説明します。 脱落者が増えてライバルが減る傾向にある 明確なデータはまだありませんが、個人ベースでの中国輸入が盛んなメルカリでは、初心者レベルの人を中心に退場している出品者が増えています。 メディアやSNSにおいて先行きの見えない円安相場をもとに、輸入ビジネスの厳しさや輸出ビジネスへのシフトを促す情報が増えていることが原因かも知れません。 また、アマゾンにおいては中国セラーの撤退も目立っているようです。 中国セラーにとっては、日本アマゾンで販売することは輸出に相当します。つまり今年に入ってからの約15%の急激な人民元高は、彼らの利益を大きく圧迫しているのです。 売れ筋ジャンルへの薄利多売が得意な中国セラーにとっては、今回の人民元高の影響は大きかったのでしょう。 このように近年人気の中国輸入ビジネスにおいて、その流れに変化が生じています。 ビジネスは需要と供給の関係で成り立っているので、ライバルが減り供給が減少するところにチャンスがあるのです。 円安の影響を受けているのは誰しも同じ条件 円安の影響を受けているのはあなただけでなく、皆同じ条件です。 こういう状況下では最安値で販売しても利益がとれなくなると、セラーは撤退するか値上げをするかのどちらかの行動しかありません。 そうなると商品の相場価格も徐々に上がっていくことになるので、マーケット全体の相場も底上げされ、それが通常の状態として認識されるようになります。 したがって事業規模の差による利益率の違いはありますが、自分だけが稼げなくなることはないでしょう。 中国にはまだ日本にない商品が豊富にある 中国市場には日本で売られていない商品が、まだ数えきれないほどあります。 アリババといった世界一のECマーケットプレイスにある商品で、日本で売られているものは100分の1にも満たないだろうと言われているのです。 値崩れが起こって稼げなくなる最大の要因は円安ではなく、セラーが1つの商品に群がって価格競争になってしまうことにあります。 これを避けることができれば、ライバルのいない商品は値上げしても販売量が落ちることは少ないので、自分で価格をコントロールができるのです。 したがって、まだ日本にない新たな需要をもたらす商品を発掘すれば、厳しい円安においても安定した利益を確保する可能性が広がります。 急激な円安への対策は価格改定とコスト削減 中国輸入は円安状況下でも大丈夫な根拠を知ったところで、利益率改善のためにできることを見ていきましょう。中国輸入の構造の中で利益率を改善できる要素のうち、強い影響力をもつのが下記の3項目です。 ・販売価格・仕入価格・輸送費用 販売価格を上げ、仕入価格や輸送コストを下げることができれば、円安によって悪化した利益率も改善できますので、それぞれに関連する対策を合計8つ紹介します。 販売価格を上げて利益率を改善する 販売価格を上げる方法は条件付きですが、今すぐできることと少し時間を要する方法があります。 対策1:今すぐ販売価格を上げる 前項でも触れましたが、取扱い商品の中にライバル不在ものがあれば、値上げが一番簡単で即実行可能な方法です。 ただし、購入者も経済的なダメージを受けているので、商品ジャンルによっては値上げすると販売量が大きく落ちることもあります。 利益が取れている場合は、価格据え置きの方が結果的に利益を守れることもありますので、そのあたりを見極めた価格対策に取り組みましょう。 対策2:将来的にOEM商品の販売へ切り替える この機会にOEM商品の開発に取り組むことによって、ライバル不在の状況を自ら作り出すことができます。 OEM化により円安状況が進んでも値上げをするなど、自分で自由に価格コントロールすることが可能なので、長期的なビジネスを展開できるのです。 ただし短期間でOEM商品へ切り替えることは難しいので、現状では後述するコストダウンを図りながら徐々にシフトしていくのがいいでしょう。 興味がある方は是非、こちらの記事を参照下さい。 中国輸入OEMの基礎知識と絶対に知っておくべき重要ポイント! 仕入価格を下げて利益率を改善する 販売価格を上げるにはライバル不在などの条件が必要で状況しだいですが、仕入価格を下げることはかなり現実的で即効性のある方法です。 対策3:仕入先を見直してコスト削減を図る 今、販売している商品の仕入先は、入念なリサーチのうえで取り扱いを決めたと思います。しかし、リピート仕入をするときは、無条件に同じショップや工場から仕入れているのではないでしょうか? 仕入価格は為替の動きなどで絶えず変動しています。 特に現在のような急激な円安状況下では、1日でレートが大きく変動することもあるので、リピート仕入れのときは赤字ということもあり得えるのです。 中国のECマーケットプレイスでは、まったく同じ商品を販売しているショップが数多くあります。 ですので再仕入のときにリサーチをやり直すことによって、仕入単価が5%程度下がる可能性は珍しくありませんので是非試してみて下さい。 対策4:仕入ロット数を増やし仕入単価を下げる 通常、中国の工場では仕入量に応じた個別の仕入単価が設定されています。 これを利用して仕入頻度が1ヵ月に1度であれば、2ヵ月に1度へ変更し仕入数を倍とすることによって仕入単価を下げましょう。 ただし、3ヵ月以上の量を一気に仕入れるのは、回転数が落ちることによって資金の圧迫につながるのでやめたほうがいいです。 長期的にみると為替レートも円高に振れる可能性もあるので、ギャンブル的な仕入は避けた方が無難です。 対策5:低価格商品を扱い収益を改善する 中国輸入では、低単価商品の利益率が高くなる傾向があり、50%を超えることも珍しくありません。 低単価商品は安いだけに数多く販売することが可能なので、トータルで利益は大きくなる可能性が強いのです。 例えば、定価10,000円で利益率10%、月間販売数が1個の商品Aと、定価1,000円で利益率40%、月間販売数が10個の商品Bとを比較してみましょう。 下記の通り、利益額は低単価高利益率の商品Bの方が大きいのは明らかですね。 商品A:10,000円×10%×1=1,000円商品B:1,000円×40%×10=4,000円 このように低単価商品を扱うことで仕入コストが下がるうえに、得られる利益が大きくなることが多いのです。 国際輸送費を下げて利益率を改善する 輸送費もエネルギー価格高騰から世界的に上昇しており、多くの産業に打撃をあたえています。 中国輸入の輸送費は、中国国内送料、国際輸送料、日本国内送料から成り立っているので、輸送費のコストアップは意外とインパクトが大きいのです。 そのため商品の総仕入コストに対する送料が占める割合を、なるべく少なくおさえることが大切です。その対策として3つの提案があります。 対策6:取扱い商品の大きさを検討する 中国輸入で航空便料金を決める要因に容積重量と実重量があり、小さくて軽くて単価が高い商品を扱うのが送料コストを抑え利益率が高くなる最適の方法です。 商品ラインナップを見直して送料コストのかからないように編成し直すと、利益率のアップにつながります。 しかし、急にラインナップを組み直すのも大変ですので、当面は単価が安いのに容積が大きい商品や、重いため収益を圧迫している商品は仕入から外すといいでしょう。 そうすることで全体の仕入原価が下がりるので、あとは低単価で小さく軽い商品と入れ替えていくと全体として利益率が改善されるのです。 対策7:航空便から船便へ変更して輸送コストを削減する 国際輸送で航空便を利用している場合、船便へ変えることによって大きくコスト削減ができます。 ただし、航空便と違って輸送日数が2週間程度かかり、それプラス通関にかかる時間を考慮すると3週間程度は見ておいた方がいいでしょう。 しかし、前述の仕入ロット数を2ヵ月分とすることにより、1ヵ月程度の在庫を持ちながら運用することで物流も安定します。急な在庫切れのときには、必要分のみを航空便を利用するなど、臨機応変な対応をすればいいのです。 対策8:フェリー輸送を利用して船便より速く、航空便より安く輸送する 船便は遅いし不要な在庫を持ちたくないという場合は、フェリー便を検討するといいでしょう。 高速フェリーを利用すると、上海~大阪・門司港などを最速で48時間で輸送することも可能です。 コンテナ船よりはコストアップになりますが、航空便並みの速さでしかも航空便より安く運ぶことができるので、検討する価値は十分ある方法です。 まとめ 今回は、急激に進む円安状況下での中国輸入ビジネスを改善する8つの対策を紹介しました。 人民元/円の為替レートでみると、決してどうにもならない状況ではなく、むしろライバルが減り、新しい強固なビジネス体制を築くチャンスであることが分かって頂けたでしょう。 為替相場やエネルギー価格は永久に上がることはないので、ここで体制を整えて踏みとどまることで、市場環境が回復したときにはより大きなビジネスに展開できるのです。 弊社「THE直行便」では、仕入から輸送・販売まで、会員様をしっかりサポートしておりますので、いつでも気軽にご相談ください。 最後までお読みいただき、ありがとうございました! 【5/12~5/31限定】新規登録でお得なクーポンゲット! 5月12日~5月31日の期間中、新規登録いただいた方に、今すぐ使えるお得なクーポンをプレゼント! 【クーポン内容】・税込5,000円以上のご注文で500円OFF 【対象商品】・CKB Choice全商品 ※クーポンは発行から14日間有効※お一人様1回限りご利用いただけます※他のクーポン・キャンペーンとの併用不可 このチャンスをお見逃しなく! いますぐ無料登録する